国際結婚に関する費用

国際結婚には、いろいろと費用がかかります。通常の結婚でかかる費用に加え、国際結婚ならではの費用も結構あります。また、結婚する時だけでなく、国際結婚してから継続的にかかる費用もあります。想定外の費用がかかって後で困らないために、国際結婚に関する費用についてもよく考えておきましょう。このページでは、国際結婚した時に一般的にかかる費用について紹介しています。

外国人妻/夫の母国への帰省費用

国際結婚してから夫婦が日本で暮らす場合、外国人夫/妻が母国に帰国することもあるでしょう。数年に1回も場合もありますし、年に数回ということもあると思います。当事務所のお客様の中には、結婚してから10年間、一度も帰国していませんという方もおられますが、そういうケースは稀だと思います。

通常は、1年に1回、もしくは2年に1回、母国に帰国するという方が多いです。その時、外国人が一人で帰国する場合もありますし、夫婦で、あるいは子供も一緒に帰国するといった場合もあります。

相手の国への渡航費については、時期によって、また燃油サーチャージの価格によって大きく異なります。5月や11月等のオフシーンに帰国できるとよいのですが、日本で仕事をしているとなかなかそうもいかないこともあると思います。

また、一般の航空会社を利用するのか、LCCを利用するのか、直行便なのか、乗継便なのか等によっても渡航費は異なります。

そして、手ぶらで帰国するわけにはいきませんので、相応のお土産を買う必要もあります。年末年始に相手の国に行った場合、親族の子供達にはお年玉もあげたほうがよいかもしれません。それが数千円なのか、数万円なのかは、相手の国の文化や習慣によります。お土産代やお年玉を節約して相手の両親にせこいと思われるのも不本意だと思いますので、この点も配偶者とよく相談してみてください。

外国人妻/夫の親族の来日費用

日本での仕事の都合などで、なかなか母国に帰国できない場合、相手のご両親や兄弟姉妹、親戚が来日することもよくあります。また、結婚して落ち着いてくると、相手のご両親を日本に招待したいと思うこともあると思います。あるいは、外国人の奥様が日本で出産する場合、母国の母親を日本に呼び寄せるということもあります。

こうした場合、相手のご両親の渡航費や滞在費を負担することもあります。もちろん、ご両親が全ての費用を負担するという場合もありますが、その場合でも、日本のレストランでの食事代や、母国に帰る際のお土産代などは、日本人側で負担することが多いです。

日本での滞在費については、自宅に泊まってもらう場合はかかりませんが、近くのホテルや温泉旅館などに泊まってもらう場合は相応の費用がかかります。最近は、滞在型のホテルも増えてきたので、予算に応じて、そうしたホテルも利用するとよいかもしれません。

また、忘れてはいけないのが、査証取得にかかる費用です。欧米先進国や韓国、台湾等の場合、90日以内の日本滞在には査証不要ですが、それ以外の国籍の方であれば、短期滞在査証を取得する必要があります。母国の旅行会社で全て手配してくれることもありますが、30日以上の滞在となると、旅行会社い支払う費用も高額になりますので、日本側からサポートをしたほうが経済的です。

外国人妻/夫の親族が来日するための査証は、「短期滞在査証」といいます。その国にある日本総領事館で申請します。例えば、中国の場合、北京、上海、大連、重慶、瀋陽などに日本総領事館があります。他の国では、だいたい首都に日本総領事館があります。その日本総領事館で短期滞在査証を申請すると約1週間で査証が発給されます。

当事務所では、短期滞在査証の申請サポートを行っておりますので、詳しくはお問い合わせください。

ビザ更新費用

国際結婚して、夫婦が日本で暮らす場合、外国人夫/妻は、日本人の配偶者等という在留資格(通称、配偶者ビザ)を取得します。

この配偶者ビザは更新が必要です。通常、国際結婚してはじめて配偶者ビザを取得する場合、1年後に更新します。その後は、世帯年収やお子様の有無等により婚姻安定性が審査され、3年有効のビザになったり、5年有効のビザになります。ただ、いずれにしても、配偶者ビザの更新が必要です。

配偶者ビザの更新手続きは、最寄りの出入国在留管理局で行います。自分達で全て手続きする場合、実費がかかります。具体的には戸籍謄本等の取得費用や、出入国在留管理局に2回行くための交通費、補正対応のための書類取得費、収入印紙代がかかります。合計すると、6,000円~10,000円程度になります。

配偶者ビザの更新を当事務所に依頼いただく場合、こうした実費も含めた総額で4~6万円程度となります。

大きな費用ではありませんが、自分達で全て行ったとしても、毎回1万円弱の費用がかかるということを知っておいてください。

また、国際結婚して3年が経過すると、永住申請ができます。永住申請とは、永住者ビザを取るための手続きです。米国のグリーンカードと同じようなものです。永住申請の場合、いろいろな役所から20~30枚程度の書類を集める必要がありますので、自分達で全て行ったとしても、2~3万円の実費がかかります。そして、永住申請はかなり面倒なので、行政書士事務所に依頼いただくことも多いです。当事務所に永住申請を依頼いただく場合の総額(実費含む)は15万円前後です。

夫婦で海外旅行する時の観光ビザ取得費用

国際結婚の夫婦が、日本や母国以外の国に観光旅行をする場合、日本人はビザ不要でも、外国人夫/妻だけビザが必要なことがよくあります。

日本のパスポートを持っていると、ノービザで観光旅行ができる国はたくさんありますが、相手の国籍によっては、ノービザで観光できる国が限定されている場合があります。

例えば、夫婦でハワイに行く時、日本人夫はビザ不要ですが、外国人妻だけビザが必要ということがあります。この場合、外国人妻の米国ビザを取得する必要があります。国や渡航日数にもよりますが、ビザ取得費用はだいたい数万円です。国によっては、インターネットで観光ビザを申し込める場合もありますが、そうでない場合、自分で大使館に行くか、その国専門の旅行会社等でビザを取得してください。

なお、当事務所では、外国人が日本に住むため、日本に来るためのビザ取得をサポートしております。海外の国に住む、海外に観光旅行に行くためのビザについては、下記会社を紹介しております。

株式会社ハイアーブリッジ

日本語学習のための費用

外国人夫/妻が日本語を学びたい場合、その学習費用もかかります。無料の語学アプリを使って学習されている方もおられますが、やはり多少なりとも費用をかけて勉強したほうが効率がよいと感じます。これまでたくさんの外国人と接してきましたが、完全独学や完全無料で日本語を上達させている方は稀です。独学に加え、週に1回、オンラインで日本人から教わったり、公文をやったりと、多少なりとも費用をかけたほうが上達は早いかもしれません。

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この記事を作成した人 行政書士 濵川恭一

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