日本人の配偶者ビザ 行政書士の費用

国際結婚をして、ご夫婦が日本で暮らす場合、外国人の夫や妻の在留資格(ビザ)が必要となります。日本人と国際結婚した外国人に与えられるビザの正式名称は、「日本人の配偶者等」です。通称では、「配偶者ビザ」と呼ばれていますので、このページでも、配偶者ビザという表現に統一して説明します。

このページでは、配偶者ビザを行政書士に依頼した場合の費用について、実際にビザ申請業務を行っている行政書士が詳しく解説しています。行政書士事務所はどこも同じではありません。国際結婚される方がご自身の状況や希望に合った事務所を選んでいただければと思って、この記事を作成しました。

行政書士に配偶者ビザ申請を依頼する時の費用相場

配偶者ビザ申請を行政書士に依頼する時の費用は、10~18万円が相場となっています。

一般的な傾向として、都市部が一番高く、地方では都市部よりも低いことが多いです。これは、地域の物価指数や事務所家賃等が関係しているものと思われます。

実費でかかる費用とは

配偶者ビザ申請には、実費もかかります。具体的には、以下のような費用が実費としてかかります。この実費については、最初から業務の料金に含めている事務所と、実費は別途請求の事務所があります。状況によっては、実費が数万円単位でかかることもあります。

なお、当事務所は前者です。つまり、最初から実費も含めた総額費用を明示しております。追加料金は一切かかりませんので、ご安心ください。

実費でかかる費用の例

実費の内容 事務所選びの時に確認すること 当事務所の場合
翻訳費用 相手国で発行された婚姻証明書等の和訳費用です。通常、1枚3,000円~10,000円かかります。 なし(業務の料金に含みます)
交通費 行政書士事務所がオンライン申請に対応していない場合、最寄りの出入国在留管理局までの往復交通費を請求される場合があります。申請と受取のために、2回以上、出入国在留管理局に行く必要があるため、その往復回数分の交通費がかかります。 なし(オンライン申請に対応しております。窓口申請の場合でも交通費はいただいておりません)
郵送費 行政書士事務所とお客様との間で、郵送で書類のやりとりをする場合の費用です。業務の料金に含めている事務所が多い印象ですが、郵送費として別途請求する事務所もあります。 なし(業務の料金に含みます)
お客様控え書類の作成 お客様の控えとして、出入国在留管理局に提出する書類一式をお渡しする場合、別途実費がかかる場合もあります。 なし(業務の料金に含みます)
日本領事館での査証申請サポート 日本領事館での査証サポートを行っていない事務所もありますので、事前に確認ください。また、対応可能な場合の費用についても確認しましょう。 なし(業務の料金に含みます)

行政書士によってサポート内容はこんなに違う

行政書士のサービス案内では、「フルサポート」という表現が使われますが、事務所によって、フルサポートの内容は異なります。かなりきめ細かいサービスの場合もあれば、そうでない場合もあります。ビザ専門の事務所に依頼したのに、自分でやることが多くてびっくりした、がっかりしたという事態にならないように、事前にサポート内容をよ~く確認しましょう。

内容 事務所選びの時に確認すること 当事務所の場合
在留資格申請書の作成 ほとんどの事務所で対応しています。 〇(対応しています)
質問書の作成 事務所によって異なります。無記入の質問書を渡されて、ここに記入くださいと言われることもあります。 〇(事務所で作成し、お客様に内容を確認いただきます)
相手国発行書類の翻訳 事務所によって異なります。別途実費がかかることがあります。 〇(対応しています)
必要書類のリストアップ 出入国在留管理局の公式サイトに掲載されている必須書類リストをそのまま渡される場合もあるようです。 〇お客様の状況に基づき、必須書類リストだけでなく、審査に有利な書類もリストアップしてお渡しします。
交際経緯説明書の作成 必須書類ではありませんが、質問書を補足する書類として有効です。 〇(対応しています)
生計概要説明書の作成 必須書類ではありませんが、扶養者が自営業者、年金収入のみの場合、作成したほうがよい書類です。 〇(対応しています)
本国での婚姻制度に関する調査資料 相手国での公的な婚姻証明書の発行が難しい場合、必須となる書類です。 〇(対応しています)
出入国在留管理局での申請代行 ほとんどの事務所で対応しています。ただし、オンライン申請に対応していない事務所もあります。 〇(オンライン申請、窓口申請の両方に対応しています)
許可証(もしくは在留カード)の受領代行 ほとんどの事務所で対応しています。 〇(対応しています)
日本領事館での査証サポート 事務所によって異なります。相手の方が海外におられる場合、必ず必要になる手続きですので、サポートがあった方が安心です。 〇(対応しています)
日本の入国審査時に審査官に渡すレター作成 事務所によって異なります。相手の方が海外におられる場合、必要になる手続きですので、サポートがあった方が安心です。 〇(対応しています)
戸籍謄本、住民票等の取得代行 事務所によって異なります。別途実費がかかることが多いです。 △(オプションにて対応しています)
国際結婚手続きの同行  事務所によって異なります。 △(オプションにて対応しています)

上記の他に確認しておくことは、

手続き完了までに事務所に行く回数

配偶者ビザの手続きでは、書類の受け渡しや署名捺印が必要となります。こうしたやり取りを全て事務所で行う場合もあります。当事務所では、事務所に来ていただくのは最初の1回のみ(ZOOMの場合もあり)であり、その後のやり取りは、郵送もしくはメールで全て行います。

配偶者ビザ以外の国際結婚に関する相談にも対応可能か?

この点も重要ですね。国際結婚をされる方にとって、配偶者ビザというのは、これからの結婚生活を送る上で、ほんの一部の要素です。結婚後の苗字をどうするかとか、外国人夫(妻)の日本語学習や日本での仕事探し、母国のコミュニティ探し、運転免許の取得等、いろいろなことで悩まれることもあると思います。

こうした相談にも対応してくれる行政書士を探しましょう。当事務所では、配偶者ビザさえ取得できればそれでいとは考えておりません。配偶者ビザを依頼いただいた方については、可能な限りで、こうした相談にも対応できればと思っています。

行政書士事務所選びで失敗しないために

行政書士事務所はどこも同じではありません。単純に、費用が高い事務所だから安心というわけでもありません。多額な広告費をかけていたり、事務所の家賃が高いと、配偶者ビザ申請のサポート費用も高額になりがちです。

逆に、費用が安すぎる事務所には、安い理由があります。例えば、ほとんどの作業をお客様が行い、行政書士事務所は書類をまとめて提出するだけとか、大量に受けて流れ作業で業務を進めているとか、開業したばかりで実績を作りたいといった理由です。

ですから、配偶者ビザ申請の費用が妥当なのかを、しっかりと判断するようにしてください。

また、誰が担当してくれるのかも非常に重要です。配偶者ビザ申請は、誰が担当するか、つまり行政書士の実力によって結果が左右することもよくあります。行政書士がたくさん在籍している行政書士事務所に依頼すれば安心というわけでもありません。実際に担当するのは新人の行政書士であったり、パートの事務員が書類を作成していることもあるからです。勿論、最終的には上司の行政書士が確認するのでしょうが、上司も忙しいです。致命的なミスは指摘しますが、細かい部分はそのままという場合もあるかもしれません。しかし、実際の審査では、その細かい部分(書き方や細かい添付書類等)が結果を大きく左右することもあります。

ここまでの内容をまとめると、

行政書士事務所選びで失敗しないためにできることは、大きく3つあります。

  1. 行政書士事務所でやってもらえること、自分がやることを確認する
  2. 費用の根拠が妥当かどうか考える
  3. 誰が担当してくれるのかを知る

行政書士事務所を選ぶ際には、費用だけでなく、その費用の根拠やサポート内容、どんな行政書士が担当してくれるのかをしっかりと確認した上で依頼しましょう。国際結婚される方が、これからの結婚生活を送る上で、最適な行政書士事務所を選んでいただきたいと思っています。


この記事を作成した人 つくばワールド行政書士事務所 行政書士 濵川恭一

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